美しく在るために

7人のクリエイティブ集団推し!

映画「空飛ぶタイヤ」

とても久しぶりの更新になったのは単純にネタがなかった…
話したいことはあるけど公開できる状態ではなかった
こんなところですかね

今回、大ヒット中の映画「空飛ぶタイヤ
金髪の整備士を演じる阿部顕嵐くん目当てに行ってきました!
個人への感想は充分呟いたのでここでは全体の感想を
いろいろ重なる部分が…というのもありますけど
あえてそこら辺の事情は全く入れないように、だらだら書いていきます

原作は未読、ドラマも視聴してません
それどころか池井戸作品をきちんと見るのも今回が初めてです
完全なる池井戸ビギナーなのでそこのところ把握お願いします(?)

傍からのイメージとしては「勧善懲悪」
今回は平たく言えば中小企業VS大企業ということで
正直車業界は全く明るくないので専門用語的なのはわかりませんが
最後に全てが暴かれる!というのはやっぱりすっきりする

主役が中小企業の社長さんだったためどうしても彼に感情移入しがちですが
おディーン様がなかなか取り合わなかったこともわからないでもなく
彼にとっても守りたいものがあるからですね
この会社にいること、立場、人として忘れてはならないプライド
そして遺族という立場である浅利くん
誰かが手を下したわけでもなく、嫌な偶然が重なりあってしまった事故
それでも理不尽に怒りをぶつけるしか方法はない
全てが明らかになったところで奥様が生き返ってくるわけでもなく
ただ原因がそれだった、それだけで結局彼の中での「どうして」は
恐らく一生消えることがないのだと思います
守りたいものがある人と、守りたかったものがある人とでは重みがどうしても違う
全てが解決したわけではなく明らかになっただけのことだと
ラストシーンで置かれている花束が表してるんだろうなあ

大小の差はあれど、今現在でも隠ぺい体質はいろんなところで騒がれている
偽善者風にいえばその中心人物にも金やら名誉やら守りたいものがある
けれど人の犠牲の上に立つそれは守りたいものと果たして言えるのかどうか
犠牲イコール生き死にだけではなくて、人生そのものだったりいろいろ
これ以上掘り下げると自分でも難しい話になってきますので割愛します

窮地に追い込まれた運送会社
突き動かしてくれた家族、従業員、そして動こうとする自分
立ち止まっているだけでは決して奇跡は起こらない
それでも黙ってしまった他の会社が悪いわけでもない
これ以上動いて悪い方向にいってしまったら、と考えたのだと思う(推測)
赤松社長の動きはハイリスクハイリターンだったのだろう
一層悪い方向に動く可能性だってあった
相手は大企業、記事だってもみ消せるくらいだからでっち上げだってできる
関わった人が裏切ることもいくらでもある

それでも1度も顔を合わせることもなく水面下で動いていた人たちや
様々な偶然が重なりあって、全てが世間に晒される
そもそもの発端も偶然が重なりあったことの不幸な事故
偶然は天国も地獄も見せるものなんだなあとぼんやり思いました

素晴らしいなと思ったのは、やはり社長の姿勢
大手企業にも怯むこともなく、何よりも卑屈に思うことがなかったこと
そのおかげで大手だから悪いという単純なイメージも
視聴者は抱かなかったのではないかと思います
それにただついていく人だけではなく、逃げていく人も描かれていたこと
ファンタジーではなく現実なのだと思い知らされる
それはラストシーンの花も一緒ですね
何もかもこれできれいさっぱり!ではなくて尊い命が失われたのは事実
決して消えることのない、紛れもない事実なんです

それぞれがそれぞれの思いを抱えて生きていく様
どんな出来事に対しても「もしも…」というストーリーがあるということ
正義のためにした行いならどれも間違いではないということ
端折りますがいろんな思いを抱きました


そして何よりも!舞台「何者」に続き
考えさせられるお話ばかりに出演してくれる顕嵐ちゃんがとても頼もしい
元々恋愛ものが苦手なのもあるのですが
他のメンバーも含めて、こういうお話に出演できますように
ちょうど今日七夕なのでどさくさ紛れにお願い事を1つ☆